免疫学
主に、基礎医学・歯学・薬学・生物学、臨床医学による研究が行われている。免疫には生物が広く持つ自然免疫と、哺乳類や鳥類がもつ獲得免疫がある。
抗体の機能をになう免疫グロブリンの多様性の生成機能、B細胞、T細胞の抗原レセプターの多様性形成機構、リンパ球内でのシグナル伝達機構、リンパ球の発生・分化・成熟機構、細菌やウイルスなど病原体と生体の相互作用の解析、自己と非自己の識別機構の詳細など、対象は多岐にわたる。
過剰免疫応答による疾患(アレルギー、炎症性疾患等)や自己免疫疾患の病理と治療法の理解や、免疫機能の亢進による保存的治療法の研究、移植免疫学など、今日の医学における免疫学は臨床医学と密接な関わりを持つ。
抗体(こうたい、antibody)とは、リンパ球のうちB細胞の産生する糖タンパク分子で、特定のタンパク質などの分子(抗原)を認識して結合する働きをもつ。抗体は主に血液中や体液中に存在し、例えば、体内に侵入してきた細菌・ウイルスなどの微生物や、微生物に感染した細胞を抗原として認識して結合する。抗体が抗原へ結合すると、その抗原と抗体の複合体を白血球やマクロファージといった食細胞が認識・貪食して体内から除去するように働いたり、リンパ球などの免疫細胞が結合して免疫反応を引き起こしたりする。これらの働きを通じて、脊椎動物の感染防御機構において重要な役割を担っている(無脊椎動物は抗体を産生しない)。一種類のB細胞は一種類の抗体しか作れず、また一種類の抗体は一種類の抗原しか認識できないため、ヒト体内では数百万?数億種類といった単位のB細胞がそれぞれ異なる抗体を作り出し、あらゆる抗原に対処しようとしている。
「抗体」という名は抗原に結合するという機能を重視した名称で、物質としては免疫グロブリン(めんえき-、immunoglobulin)と呼ばれる。「Ig(アイジー)」と略される。すべての抗体は免疫グロブリンであり、血漿中のγ(ガンマ)グロブリンにあたる。

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